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飛鳥時代、中央集権国家づくりに貢献し、仏教文化を積極的に取り入れた叡智の人物として知られる厩戸王子(後の聖徳太子)の半生を描いた歴史ドラマ。美しい容姿と超人的な能力で他を圧倒していく厩戸の政治的手腕と、側近の蘇我毛人(えみし)との愛憎入り交じる関係性の行方に当時の読者は熱狂した。
ソビエト連邦下、キエフのバレエ学校に通うノンナは、高身長に悩み自信を持てないでいたが、ユーリ・ミロノフとの運命的な出会いをきっかけに生来の才能を開花させていく。激しい競争と芸術への情熱の狭間で揺れ動きながらプリマドンナへの道を駆け上がっていくノンナの成長を描いた本格バレエ漫画。
バレエ教室を営む母のもと、将来を嘱望された姉・千花(ちか)とは対照的にのんびり成長した妹の六花(ゆき)。しかしある転校生との出会いにより、バレエの明と暗を知ることになり……。表現の高みを目指す少女たちの成長と苦悩、肉体の限界などをひりひりと描きだす。第11回手塚治虫マンガ大賞受賞作。
ドンレミ村に住む平凡な羊飼いの娘ジャンヌは、ある日天から与えられた「フランスへ行け、王を助けよ」という啓示に突き動かされ、フランス軍を率いて失地奪還の戦場へと向かう。やがて訪れる悲劇も知らずに……。英仏の百年戦争で、強い信仰心を胸に戦旗を振るった「ラ・ピュセル」ことジャンヌ・ダルクの生き様を描く。
戦後の東京、竹内家に届いた市松人形は母から子へ受け継がれる。隣家・野本家の娘、初子の死の際に燃やしたはずの人形はなぜか残されていた。時を経て初子の姪、その子どもの陽子が怪異に見舞われ、人形に宿る怨念が浮かび上がる。「わたしの人形は良い人形」……童謡の旋律とともに、可憐できれいな人形をめぐる戦慄の物語。
ロマンチック・バレエの最高峰「ジゼル」のプリマに決まった東山礼奈。IT企業の社長をパトロンに得て、着々と公演の準備は進んでいくが、その舞台となるHホールには"ある噂"があって……。「ジゼル」に登場する未婚の精霊・ウィリーを思わせるような、せつない愛が描かれる。
「私は偽善者」――プロバレリーナを目指す澄は、前年のコンクールで失敗して以来、周囲の些細な言葉に翻弄されるように……。メンタルの弱さを克服するため、さまざまな方法を試みる。言葉と身体の密接な関係性を、主人公・澄(さやか)のモノローグで表現する。
古代倭国のとある南の島で、気のふれた祖母とともに暮らす壱与。厄介者扱いの日々を過ごしていた二人のもとに、ある日大和の伊都国の男が海を越えて訪れる――。巫女王・日女子(ヒミコ)が統べる地を舞台に、王族の後継者争いと周辺国との紛争に巻き込まれる少女の、激動の運命を描く歴史ストーリー。
「我は汝を王と成さしめる者なり」――。考古学者のハワード・カーターが、夢枕に立った黄金のサンダルの人物に導かれながらツタンカーメン王墓の発掘を成し遂げるまでを描いた、史実ベースの歴史ドラマ。この世に留まる魂「カー」を名乗る少年など、独自のミステリアスな人物を配置してドラマを盛りあげている。
無鉄砲なイラストレーター兼エッセイストの由良子(ゆらこ)が、突如家を建てると言い出したことから物語が始まる。姪の紫苑とその婚約者を巻き込み、苦心の末、やっとのことお気に入りの土地を手に入れる。安心したのも束の間、デザイナーとの家づくりでまたしても一波乱。作者の体験をもとに、現代の家づくりの現実的な問題とどこか不思議な要素を、軽妙に描くコミカルな異色作。
戦後間もない小樽で戦災孤児の「わたし」は、運命観相という見えないものを視る力をもつ盲目の男・白眼子(はくがんし)に拾われ、「光子」と名づけられる。その力を理解できぬまま育つ光子だが、「幸と不幸はみな等しく同じ量」という白眼子の言葉が光子の胸に深く残る。人の運命と生の在り方が静かに浮かびあがる物語。
「スーパー歌舞伎」のために梅原猛が執筆した原作を元に、日本古代史に残る英雄・ヤマトタケルの生涯を描いた作品。双子の兄・大碓命(おおうすのみこ)を誤って殺めたがために過酷な蛮族討伐を命じられたヤマトタケルの、勇ましくも哀しい戦いが繰り広げられる。山岸作品ではやや珍しい、マッチョな肉体美を誇るヒーローが主人公である点にも注目したい。
20世紀初頭、時代の最先端をいくバレエ・リュスで活躍した天才舞踊家ニジンスキーは、ディアギレフのもとパリ公演で観客を魅了する。跳躍と表現で名声を高める中、ドビュッシーの『牧神の午後』を自ら振り付け、その前衛的な舞台は賛否を巻き起こす。芸術の極限を追い求めた孤高のダンサーの生涯を描く実在の人物を基にした物語。
17歳の佐和は、テレビにも出演する霊感少女。雑誌のオカルト企画で霊能者たちと無人の屋敷に泊まる。大量の包み紙や歩く子ども、汐の音などの怪異を見続けるが、「やらせ」と嘲笑され信じてもらえない。恐怖と孤立に追い詰められる佐和と、彼女を信じず彼女に圧をかける大人たち―虚構と現実の乖離が心を蝕む怪異譚。